きっと、僕が日本へ帰っていた時だったのだろう、Yちゃんは前髪だけ縮毛矯正をかけにブリスベン市内かGCにある他のサロン(日本人美容師さん)へ行ったのですねぇ~。
その前髪、もうバリバリ・ジリジリと焦げたような肌触り(涙) 「もーかけなければよかったですぅ~」って可哀相・・・(涙)あの事件が無ければ、きっと僕がやってあげれたのに。あぁぁ~残念でならない、ごめんねぇ~(涙)
それで、何でそんなにジリジリ・ゴワゴワな前髪になってしまったのか・・・。完璧に美容師側のミスであろう、原因は二つ
1、薬の時間を置きすぎて、タイムオーバー。
縮毛矯正で難しいのは、薬液の選択。現在ダメージがどの程度で髪質はかかりやすいか太いか細いか、水分を吸収しやすいかどうか、カラー暦はどのくらいで明るさは明るいほどダメージが高い。それから適した薬の選択をしなくてはならない。そして薬の塗る順序、これがけっこう面倒なのだけど新生部の健康な部分から塗り傷みの一番酷いところが最後。。。
そして薬が効いてるか?っていうのは、ウェーブを形成している髪の中のシスティン結合のSS結合という「結合」部分を完全に切り離した時点で薬は効いた!となるので、直ぐに濯がなくてはならない。このタイミングが重要である。こればっかりはマニュアル通りではいかず、経験と勘がモノを言うのである。これをタイムオーバーすると髪は溶けたような状態になってチリチリになってしまいます。
2、アイロン操作の際に、水分を残しすぎてジュージュー音を出しながら行ったか。
薬剤のメーカーによっては少しの水分を残してアイロン操作を行ったほうが効きが良いというとこもある。100%乾いた髪よりは95%くらい乾かした毛の方がかかりが良いと僕も思う。しかし、ジュージューと水分が蒸発するのは濡れすぎで、水分が蒸発する時は沸点に達しているのだから100Cを超えている。180度のアイロンを使っても髪の上を滑らす時は、髪の表面は70度~80度くらいで収まる。しかし濡れていると100度を超える。これでは髪も焦げてしまうというわけ。
最近の縮毛矯正の問題点は低価格競争にあると思う。例えばスタイリストになればカットブローに1時間かけて5千円頂けるとする、4時間で4人こなせて2万円の売り上げ。縮毛矯正は最近は1万円というのもあるしクーポンを持っていけば、それ以下でもできる。そこで普通に考えて見れば、カットを4人4時間かけて2万円の売り上げ。縮毛矯正に4時間かかって1万円の売り上げ。商売で考えればカットのお客さんをやっていた方が良いに決まってる。薬剤の仕入れや手間ひまを考えてれば尚更である。
それで、どうやって採算を合わせるか。カットのできない子、カットでは売り上げを出せないスタッフに縮毛矯正をやらせて採算を合わせようとする。縮毛矯正は簡単そうに見えるけど実は難しい仕事である。髪の見極め、濯ぐ時間のタイミング、SS結合がどの時点で完全に切り離され、タイムオーバーにならない所で濯げるか。
しかし、経験豊富なスタイリストさんだと、最低でもカット4人分以上の料金を頂かないと割り合わない。価格競争真っ只中の日本では、もはや2万円以上の料金を縮毛でチャージするのは難しいであろう。現在、僕が縮毛矯正をすれば300~400ドルは頂いている(約2万4千円~3万2千円) 自腹を切って日本から薬剤を輸入して送料も重たいので馬鹿にならない。カットのお客さん4人やれば240ドルになる、それプラス薬代+送料の計算で料金を頂いている。安いか高いかはお客さん次第ですが、決して安くはないです。なので一つ一つが真剣勝負だし失敗は許されない。
それで、日本人理美容師さんに一言言いたい。「もう少し勉強しようよ」 一ヶ月に100人以上のお客さんをやってるわけだけど、たった一つのミスでも、そのお客さんに取っては信じられない程のショックと落ち込みなのである。一度傷んだ髪は切り落とすまでは無くならない、それを知っているのは僕ら理美容師なのだから。
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